「Linux+コマンド入門」サポートページ
正誤表、補足情報など
Linux+コマンド入門 サポートページ ~学習用環境(VirtualBox + CentOS)~
https://www.virtualbox.org/wiki/Downloads VirtualBox xx.xx.xx platform packagesにOS別のダウンロードリンクがあるので、 VistualBoxをインストールするOS(ホストOS)に合ったインストーラーをダウンロードしてください。
※ここでは、Windows版を使用。
CentOS Streamインストール用のイメージファイルは下記のURLからダウンロードできます。
https://www.centos.org/centos-stream/
※ここでは、CentOS-Stream-8-x86_64-20210302-dvd1.isoを使用。
VirtualBoxのインストーラーを実行し、画面に従ってインストールを行ってください。
※“Oracle VM VirtualBox 7.x.x needs the Microsoft Visual C++ 2019 Redistributable Packaging being installed first.”のようなメッセージが表示された場合、Microsoftのサイトからダウンロードしてインストールしてください。(https://visualstudio.microsoft.com/ja/downloads/ “Microsoft Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2022” 画面例)
※VirtualBox バージョン7.0(2022年10月リリース)以降、USB 3.xアクセス用に拡張パックをインストールする必要がなくなりました。
仮想マシンで外部ストレージへの接続が必要になることはあまりありませんが、外部メディアへのアクセスを試してみたい場合にUSBメモリー等を接続して使用することがあります。 この場合、ホストOSのUSBポートに外部メディアを接続してゲストOSから使用することになりますが、USB 3.x の利用には拡張パックが必要です。
VirtualBox xx.xx.xx Oracle VM VirtualBox Extension Packのダウンロードリンク(All supported platforms)で拡張パック(Oracle_VM_VirtualBox_Extension_Pack-xx.xx.xx.vbox-extpack)をダウンロードしてください。
Windows環境の場合、ダブルクリックで追加できます。メニューから追加する場合、VirtualBoxを起動し、ファイル(F)
メニューの環境設定(P)
にある拡張機能
で拡張パックを追加します。
(VirtualBoxライセンスの確認メッセージが表示されるのでメッセージを最後まで表示して[同意します]をクリック)
VirtualBoxを実行し、仮想マシン(M)
→新規(N)
で仮想マシンを作成します(作成および設定後、仮想マシンにゲストOSをインストールします)。
※仮想マシンにCentOS
を含んだ名前を付けると、タイプとバージョンが自動で設定される。
※VirtualBox 7.0では自動インストールが可能になっていますが本ページでは6.1.xでの手動インストールで解説しています(画面例)。
ゲストOSに割り当てるメモリーのサイズを入力します。たくさん割り当てることでゲストOSが快適に動作するようになりますが、その分、ホストOSの動作が犠牲になります。
本書のサンプルを実行する場合、1024~2048MB程度で問題ありません。
仮想ハードディスクを作成する(C)
(デフォルト)を選んで作成
をクリックVDI(VirtualBox Disk Image)
(デフォルト)を選んで次へ(N)
をクリック可変サイズ(D)
(デフォルト)を選んで次へ(N)
をクリック作成
をクリック
CentOS Stream 8のインストールには9.32GiB以上必要なためデフォルトの8GBでは不足します。他の操作なども試すことを想定し、少し大きめにしておく方が扱いやすいでしょう。なお、「可変サイズ」を選択している場合、ホストOSのディスクを消費するのはゲストOSで実際に使用した分のみです。ホストOSからゲストOSのWebサーバーやSSHサーバーに接続してみたい場合は、下記を設定しておきます。 ゲストOS(Ubuntu/CentOS)をインストールした後で設定することも可能です。
ネットワーク:NAT(デフォルト)
ネットワークアダプターを有効化にチェックマーク(デフォルト)
高度
→ポートフォワーディング(P)
で以下を設定
※ホストポートの番号はに任意(1024から49451の範囲で指定)。 ※名前は任意、プロトコルはTCP、ホストIPとゲストIPは空欄。 ※複数のゲストOSをインストールしてみたい場合は、ゲストOS毎に異なるポート番号を設定する。
※ゲストOS同士の通信をしたい場合は、「ブリッジ」または「NATネットワーク」(ファイル(F)
→環境設定(P)
のネットワーク
で作成)を使用する。
USB 3.x を使用する場合、ゲストOSの設定でUSB 3.0コントローラーを有効にします(拡張パックが必要です ※バージョン7.0以降不要)。 ゲストOS(Ubuntu/CentOS)をインストールした後で設定することも可能です。この場合、この場合、ゲストOSをシャットダウンしてから設定してください。
ゲストOSを起動し、CentOSのISOイメージを選択して起動
をクリックするとCentOSのインストーラーが起動します。
起動メニュー画面が表示されるので、ゲストOSの画面をクリックして「i」と入力してInstallを選択し、[Enter]で開始します。
ゲストOSの画面をクリックすると、キー操作やマウス入力をゲストOSが受け取る状態(キャプチャーされた状態)となります。ホストOS側を操作したい場合は、右側のCtrlキーを押します。このキーをホストキーと言い、VirtualBoxの右下にも表示されています。 なお、ゲストOSでGuest Additionsをインストールすると自動切替えになります。
画面に従ってインストールを進めます。言語の選択に続いて、右上の「インストール先」および左下の「ユーザーの設定」を行う必要があります。ユーザーの設定は「rootパスワード(R)」と「ユーザーの作成(U)」があり、ユーザーの作成時に「このユーザーを管理者にする」を有効にすることで、sudoコマンド(本文参照)が使用可能になります。 設定が終わると右下の「インストールの開始」がクリック可能になります。
右下の「システムの再起動」ボタンが有効になったらクリックして再起動します。
起動メニューが表示されます。自動で実行されるので操作は不要ですが、起動メニューが表示されている時にゲストOS画面をクリックした場合は入力待ちの状態になります。この場合は矢印キーで上の行を選択して[Enter]で起動してください。
起動すると「初期セットアップ」の画面が開くので、「ライセンス情報(L)」をクリックして設定を完了させ
「設定の完了(F)」をクリックするとログイン画面が表示されるので、インストール時に作成したユーザーでログイン(サインイン)してインストールを完了させます。 「CentOS Streamを使い始める」をクリックすると「初めて使う方へ」という画面が表示されます。GUI画面の操作を確認したい場合はそれぞれの動画を再生してください。画面を閉じるとデスクトップが表示されます。
なお、「初めて使う方へ」の画面はアクティビティの「ヘルプ」(救助浮き輪のアイコン)→「GNOMEを初めて使う方へ」で再表示できます。
再起動したらログインし、Guest Additions のインストールを行います。
Guest AdditionsはVirtualBoxのゲストOS専用のソフトウェアで、インストールすることでゲストOSの画面が見やすくなったり、ゲストOSとホストOSでコピー&ペーストができるようになるなど、操作性が向上します。
CentOSの場合、Guest Additionsのインストールに先立ち、開発用のコマンドとライブラリのインストールが必要です(※VirtualBoxのバージョンおよびCentOSのバージョンの組み合わせによって異なります)。
コマンドのインストールにはネットワーク接続が必要です。VirtualBoxのゲストOSの場合「有線接続」扱いトナルので、画面右上の設定メニューで「有線オフ」→「接続」をクリックします。
※コマンドラインで有効にしたい場合は、sudo ifup enp0s3
を実行。自動接続にしたい場合は/etc/sysconfig/network-script/ifcfg-enp03s
のONBOOT
行をNO
からYES
に変更。
Guest Additionsの構築には、gcc
コマンドとmake
コマンド、およびカーネルとカーネル用のライブラリ(kernel
、kernel-devel
、elfutils-libelf-devel
)が必要です。以下のコマンドでインストールできます。
sudo dnf install gcc make kernel kernel-devel elfutils-libelf-devel
パスワードの入力が求められるので、現在ログインしているユーザーのパスワードを入力して実行してください。途中、実行確認のメッセージが表示されたら「y」を入力すると先に進むことができます(-y
オプションで確認省略可能、5.3節 p.156)。
インストール時に「このユーザーを管理者にする」を有効にしていなかった場合、「」というメッセージが表示されてコマンドが実行できません。この場合は、「su」コマンドを実行して、rootユーザーのパスワードを入力し、以下を実行します。
dnf install gcc make kernel kernel-devel elfutils-libelf-devel
※sudoはコマンドを別のユーザーとして実行できるというコマンドで、sudo コマンド
でシステム管理者の権限(root権限)が必要なコマンドを実行できます。suコマンドはユーザーを切り替える(substitute user)コマンドで、suだけで実行するとrootユーザーになることができますが、実行にはrootユーザーのパスワードが必要です(p.17、6.1節 p.194)。
CentOSでsudoが実行できない場合は、いったんsu
でrootユーザーになり、gpasswd -a ユーザー名 wheel
でユーザーをwheelグループのメンバーにしてください(コラム「CentOSでsudoが使用できない場合」)。
コマンドを入力する「端末」ウィンドウは「アクティビティ」から起動できます。 プロンプト([ユーザー名@localhost] $)が表示されるので、上記のコマンドを入力してEnterで実行してください。
カーネル(kernelとkernel-devel)を更新しているため、いったん再起動します。
VirtualBoxのデバイス
メニューでGuest Additions CDイメージの挿入
を選択すると、ゲストOS画面で自動実行のメッセージが表示されます。実行(R)
をクリックすると認証画面が開くのでログインしているユーザーのパスワードを入力します。認証に成功すると端末が開き、Guest Additionsインストーラーが実行されます。
Press Return to close this window...
というメッセージが表示されたらEnterキーを押して終了し、再起動します。
再起動すると、ゲストOSとホストOSの操作が自動切替えになる他、ゲストOSでの画面解像度の変更や、ゲストOSとホストOSクリップボードの共有設定が有効になります。
Guest Additions をインストールして再起動したら、必要に応じ、画面のサイズなどを設定してください。
画面の解像度は設定
→ディスプレイ
で変更できます。
たとえば、ホストOSのWebブラウザで本ページを表示している場合、「ホストOSからゲストOSへ」(または「双方向」)を設定することで、Webブラウザに表示されているコマンド文字列を、端末に貼り付ける(端末で右クリック→貼り付け)ことができるようになります。
端末に表示されているエラーメッセージなどを検索したい場合は、「ゲストOSからホストOSSへ」(または「双方向」)を設定しておくことで、マウスで端末の文字列を範囲選択して右クリック→コピーでコピーし、ホストOSのWebブラウザで検索するようなことができるようになります。
VirtualBoxでは、任意のタイミングでゲストOSのスナップショットを作成しておくことができます。
仮想マシンの画面を閉じる際に現在の状態を保存するか、直前のスナップショットに戻すか選択できます。スナップショットが複数ある場合は、仮想マシンを終了させてからVirtualBoxの画面でスナップショットを選択します。